≪THE 有頂天ホテル≫★★★★ 06.02.24
| 人気脚本家の三谷幸喜が『ラヂオの時間』『みんなのいえ』に続き、今度は大晦日の高級ホテルで繰り広げられる奇跡のドラマを描いた監督第3作。役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾など日本映画を代表する23人の豪華キャストが、迷路のようなホテルの中で働く従業員や訳ありの宿泊客を演じる。登場人物の人生を同時進行形式で絡ませ、伏線を縦横無尽に張りめぐらす三谷脚本の緻密な構成力は、見事としか言いようがない完成度だ。 |
それにしてもコーキーって、舞台脚本家ですね。狭いとこ、狭いとこに入っていく。
「12人の優しい日本人」は、会議室だけ、≪ラヂオの時間≫はスタジオ。「オケピ!」にいたってはオーケストラボックスと狭いとこを探してはドラマにしている。
ホテルが舞台というと「グランドホテル形式」というくらいで、この種の典型ですから力も入ろうというものです。
こうした違う話が有機的にからんでいくというつくりはこの種のシチュエーションコメディのパターンだし、彼のTVドラマ「HR」もそうしたつくりだったけど、それを究極までもっていってる。
23人の豪華キャストと言うから、23次連立方程式を解くような緊密な話の展開になっている。
最後は、「みんな自分に正直に生きていくべきだ」というテーマに各人の問題をまとめていく。
コーキーの交通整理ぶりと各人の演技の競演を楽しめばいいのだけど、これが意外と笑えないんですね。
交通整理の手際が目立って、はねていかない。悪徳政治家の脱出も長く続かないし、アヒルの騒動は、ホテル中がひっくりかえることになるだろうと思ったけどそうはならない。演歌歌手も何かしそうであまり大きな役割はない。ベルボーイの歌もそうですね。
ワクワク、これはタイヘンなことになるぞと思っていたらそれほどでもなかったというとこ。
とはいえ、それは過剰な要求というもので、基本的にはなかなか楽しめる作品でした。
すごいヒットらしい。これでコーキーが、また映画を作ってくれるなら嬉しいことです。