■≪GO≫ ★★★★
好きなシーンがある。
ディスコでのパーティの席で主人公がウォークマンで、落語を聞きながら、「ライ麦畑・・・」を読んでいるところ。
かなりうるさいディスコのシーンが、一転して、「寝てもさめてもおいらんの顔が離れないてんで・・・」と落語の音声になる。
ちょっと忘れられない名シーンですね。
最初の暴力シーンのスピード感ある扱いなどもなかなか爽快だ。
山崎努が、クリスマスの日に、調子パズレのクリスマスソングを歌っていて、それがそのままバックに流れつつ、主人公が小学校に向かうラストシーンとなる。
原作を読んですぐ映画を見るとどうしても比較モードになってしまうのだけど、これらの演出は映画ならではのもので、原作が嫉妬しそうなほどうまく出来ている。
原作に沿った作りとはいえ、省略したり、順番を替えたり、映画化とはこういうことかと楽しめる。
けどなぁと基本的なとこで思う。
差別問題を扱いつつ、青春映画として軽く描くというコンセプトは原作と映画でかわりはない。
映画の評価ではそのあたりの斬新さもほめられてキネ旬第1位の栄誉なんだけど、それって原作のもので、映画はそれを忠実に描写しただけじゃんと思ってしまう。結局は、原作を読んでいれば、映画はなくてもいいような気がするといっては実もフタもないか。
それが映画ってもんなんだろうけど。