■ ≪みんなのいえ≫ ★★★★☆
 三谷幸喜が家を作ったときの経験を元にしてつくってマイホーム建築ドラマ。

 日常生活を丹念に描くことでのヒューマンなコメディ。となると伊丹十三を連想する。伊丹十三が義父のお葬式を経験して「お葬式」という映画を作ったのに動機も作風も似ている。

 また、カメラの構図、人物の配置に凝ってるあたりも似ている。4.5人が喋ってる周囲を長回しで回ったり、パンするカメラワークとせりふをきちんとあわせたり、フレームインするタイミングなどが細かく計算されていて派手なアクションがないだけに動的な画面を作るのに腐心している。

 伊丹さん亡き後彼の意志を継ぐのは私だという思いがあるのか彼にオマージュをささげているのかと思ったほど伊丹映画に近い作りになっている。

 基本路線は頑固な大工の棟梁、田中邦衛 と新進気鋭のインテリアデザイナー唐沢寿明との対立にある。アメリカ式に玄関のドアをウチ開きにしたい唐沢に「玄関のドアがウチ開きなど聞いたこたねぇ」とテ言うする田中邦衛。それだけで面白くなりそうですよね。

 それと、さりげないおかしさ、控えめなドタバタというのがいいですね。方角ばかり言う親から小便小僧をもらう。「こんなものどこに置くのよ。」といって捨てるわけにもいかない。
最後家がたってカメラがパンするとさりげなく庭の一隅に小便小僧が置かれている。といった味わいがふんだんで楽しめます。