≪Ray/レイ≫★★★★06.03.23

“ソウルの神様”レイ・チャールズの波乱の生涯を綴ったヒューマン・ドラマ。盲目のハンデを乗り越え、ソウル・ミュージック界の頂点に登りつめた天才ミュージシャンの実像を描く。主演は「コラテラル」「エニイ・ギブン・サンデー」のジェイミー・フォックス。監督のテイラー・ハックフォードと15年前に出会って以来、この映画の製作に深く関わってきたレイ・チャールズだったが、惜しくも2004年6月10日、映画の完成を待たずして他界してしまった。

いいですね。こういう良質な映画を作るスタッフと気合の入った役者がいて、エンタテイメントでいて、それなりの深さもあり、分りやすく、丁寧に物語を進行していく。音楽を題材にしたアメリカ映画ってこうした良質の作品が多いような気がする。

これよりももっとディープにすることも可能で、それに比べると甘いとこがあるんだけどそれだと見やすさがそがれる。そのあたりのバランスがいい。

アカデミー賞男優賞をとったジェイミー・フォックスの熱演は誰もがほめるとこでしょう。仮綴とかで、実際に毎日14時間くらい盲目にされてたそうだ。それでもってピアノは自分で弾いてる。しかも、レイ・チャールズに見た目もそっくり、内実もリアルなものって演技をこなしてる。

これでレイ・チャールズのファンだとたまらないでしょう。
ワタシはそれほどでもないんですが、終ると彼のCDを聞いてみたくなる。

見ていて分ったのはゴスペルを題材に今風の音楽にするというのは当時斬新なことだったんですね。今のゴスペルを取り入れた曲作りは彼が創始なんだ。なので、教会関係者が怒鳴り込んできたりしてる。斬新な音楽スタイルが、批判されるところは、プレスリー、ビートルズといっしょだ。

演奏時間が残ってるからと即興で作った音楽が「ホワット・アイ・セイ」だったとか、できすぎのようなとこもありますが、信じてあげて、彼に音楽の神が下りている様はなかなか面白い。

といって映画では、彼が麻薬中毒患者で、弟を見捨てたトラウマを抱え、金にうるさく、女たらしだったなんてとこも描いてくことで長短が表現されていてこれもバランスがよいのでした。