≪11'09''01/セプテンバー11≫ ★★★ 04.02.6

2001年9月11日の悲劇をめぐる短編集。イラン、米国、日本など、多様な文化的背景をもつ11か国の監督が、独自の視点と手法によって激動する世界と向き合った作品。

去年の映画なんだけど、≪11'09''01/セプテンバー11≫が昨日、特別公開されていてチケットをCJOからもらったので、行きました。

 01年9月11日のテロ事件を題材に、世界の映画監督11人が11分9秒01(事件の年月日にちなむ)の長さの短編映画を競作したオムニバス作品です。

それぞれの切り口で面白かったり、今一だったりします。
あまり見ないでしょうから紹介を。
見るという方はネタバレになりますので、ご注意を。

印象に残ったのは、アメリカ、ショーン・ペンの作品。

陽のあたらない暗いアパートで、老人が一人暮らしをしている。
彼はベッドで寝ていて、つけたままにしているテレビがついていて、ツインタワーに飛行機がぶつかりビルが崩れていく。
と同時に、老人の部屋に陽があたりだす。崩れて行く速度と同じ速度で。

最後カメラはひいて窓の外に出る。アパートの壁にあった黒い影がまたゆっくりとなくなっていく。
明るくなることの不気味さ、暗さ。印象的なシーンでした。

最初にあったらイランのサミラ・マフマルバフ監督のものも印象的。
小さい子ども(アフガンの難民)相手に寺院の端のようなとこで、授業をしている。
「昨日タイヘンなことがありました。なんでしょう」
と先生が聞くと、「おばさんが、土に埋められて殴り殺された」なんてことを無邪気に子どもたちが話す。
先生はニューヨークの事件の話をして黙祷をうながす。できないと外で再度させる。
授業に使う黒板も手持ちのもので貧相なんだけど、日本とどちらの教育水準が高いのだろうと思わせる。

そして年端のいかないこどもたちが無邪気に話す現実の悲惨なこと。
この悲惨さが戦争を生んでるんだというとこまで思わせて秀逸でしたね。

最後の作品は今村昌平の作品。
最後に選ばれるなんてなかなか嬉しい。確かに一番クオリティは高いと思われる。
第二次大戦で帰還した男は自分をヘビと思って這って生活している。

「聖戦なんてない!」というシンプルなメッセージで、テロもアメリカも切り捨てる切り口がよかった。