■≪シカゴ≫★★★★ 03.04.25
| 製作年 : 2002年 製作国 : アメリカ 監督 : ロブ・マーシャル原案 出演 : キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/レニー・ゼルウィガー/リチャード・ギア ブロードウェイミュージカルの傑作「シカゴ」を映画化。アカデミー賞作品賞他6部門を獲得した。 |
タモリが「ミュージカルは嫌いだ」と言っていた。
「だって、「今日はいい天気ですね。」なんて普通に会話していて急に踊りだすんですよ。どう考えてもおかしいでしょう。」って。
私はそれがミュージカルのいいとこ、ひいては映画のいいとこだと思います。
最初、一人で歌っていたら、デュエットになって、グループになって、外に出ると町中がそろって踊りだしたりする。
それが好きな歌だったりすると高揚感で涙が出そうになる。
しかし、やはり世の中の人は急に歌いだすのはヘンだと思っているようで、そんな映画はなくなった。
今回はそのあたりが革新的で、刑務所で「私の踊りを見て」というと、普通の舞台になって踊りだしたり、囚人の紹介にミュージカルシーンが使われたり、現実と虚構の境目を気にすることをやめたようなつくりだ。
映像のギミックには慣れっこになっているので自由な空間の飛び方が気持ちいいと思える。
これならタモリでも文句は言わないだろう。
殺人を犯した二人のミュージカルスターの話が中心なんだけど、この二人は悪女タイプで、素直には感情移入できないキャラ。それが映画の成功の一因だと思う。
「オール・ザット・ジャズ」というフレーズや歌が、何度も出てくる。「なんでもあり」って訳していた。
1920年代のシカゴというとそんな感じなんだろう。
弁護士のリチャード・ギアも
「もし、キリストがここにいたら5000ドルで私が死刑から救ってやったのに」なんてセリフを吐く。
「なんでもあり」ということは、善も悪もありってこと。
主人公に感情移入できない分そうした時代の気分というのが伝わってくる。
猥雑だけどエネルギッシュな気分ですね。
それは今の時代が失っているものなので、ノスタルジックで前向きでちょっと元気がもえらる映画になってる。
これをストレートなドラマで描くとちょっと嫌悪感の人もあるだろうけど、ミュージカルだとそのあたりが気にならなくなってこれも成功。
これならアカデミーでもいいかもしれない。
でも、私はとしては突然歌を歌いだしてほしいなと思うところもある。