≪ソードフィッシュ≫★★★★ 04.09.26

 「60セカンズ」のドミニク・セナ監督が「パルプ・フィクション」のジョン・トラヴォルタ主演で描くクライム・サスペンス。製作は「マトリックス」のジョエル・シルヴァー。
 すでに引退した世界一のハッカー・スタンリーのもとにはジンジャーと名乗る美女が現れ、ある仕事を持ちかける。以前、麻薬取締局が行った極秘作戦“ソードフィッシュ”の資金がそのままプールされ現在95億ドルもの巨額に膨れあがっているという。それを、コンピュータ操作で奪おうというのだ。計画の首謀者は元モサドのエリート・スパイというガブリエル。。

爆発が起きた瞬間にスローモーになって、カメラが(マトリックスみたいに)360度回転する。
千切れる体の破片、吹っ飛ぶパトカー、将棋倒しになる警官、そのシーンの各所をぐるっと巡って細部をカメラにおさめていく。
製作がマトリックスのジョエル・シルバーなので、こんな技術が実現したのだろう。冒頭を撮るために二ヶ月もプランを練ったというだけに、このシーンは迫力がある。これが始まって少しして出てくる。

それから話は4日前に戻る。このシーンを早く見せたかったんでしょうね。
さらに出だしもかわってる。トラボルタがハリウッド映画はクソみたいな映画を作るというインタビューをしていて、映画の裏話ものかと思ったら、「アクション映画で人質をすぐ殺さないから話がややこしくなる。私ならすぐ殺すね。」という話をする。

ということはこの映画はそんな凡百の過去の映画の轍を踏まない映画だぞと宣言してるわけです。
それから、上の爆弾映像になるので、これはすごい映画が始まったぞと思えるのですが、そこまでの傑作にはならなかったようです。

アメリカ映画お得意の派手目のドンパチ、だけどちょっと話が荒っぽい、展開にムリがあるという内容ですね。

悪役のトラボルタが異常なカリスマ性があるのに対し、対抗するヒュー・ジャックマンの方は、彼に雇われてる立場なので、しっかりトラボルタに拮抗していかない。結局悪役メインといってピカレスクというわけでもないいびつな映画になってますね。

とにかく派手であることが一番のいうポリシーで出来てるので、それなりに楽しめるのですが、違和感もあちこちに漂うという映画でした。

トラボルタの存在感はすごいのですが、対抗するヒュー・ジャックマンもクリント・イーストウッドに似ていて、これからこの主の映画の主役をこなしていく実力がありそうだ。