≪トータル・フィアーズ≫★★★★☆ネタバレあり  03.1.14
私は面白く見てしまったんですがね、悪評はさんたんたるものがありますね。

アメリカにテロにより原爆が落ちてしまう。その原爆の描写や被害者、テロの始末の仕方がひどくいいかげんなんです。

大統領や主人公は被爆してるんじゃないかと思うのですが、バンソウコウ一枚ですんでしまう。

一つの都市が被爆、破壊されているのにほとんど描写がなく事件が解決するとよかったよかったムード。

私は映画の内容は全く知らないで見たので、原爆がアメリカ国内に落ちたのにはびっくりしてしまった。
フットボールの試合に爆弾が仕掛けられる話は≪ブラック・サンデー≫などでおなじみなのでそれと同様の趣旨の映画と思っていたのでした。さすがトム・クランシー考えることが一枚上。

しかし、原爆が落ちたとなると、その惨状を描写する必要があるし最後もハッピーエンドになれないのに能天気なラストでがっかりする。

映画やドラマは多かれ少なかれ非現実的でいかにそれを感じさせずにもっていくかミス・ディレクションの技と思う。
私はまんまとそれに乗せられた方。俳優、ストーリー、映像、会話どれをとってもよく出来ていてハラハラして見ました。矛盾には気がついたけどそれ以上によくできてると思う。

「今の会話の内容は忘れてくれ。」
「どの会話ですか。」

「ハイ分りました。」という代わりにそう答える。こうしたさりげない会話がちゃんとしている映画は好きです。

タイトルは原作のコンセプトだろうけど、戦争に陥るのは「憎悪の総和」ではない。「恐怖の総和」である。というところから来ています。これも頷ける。

この映画で、原爆について誤解されるのは困りますが、アメリカの首脳陣が陥る愚かさについて認識を深めることは意味があるような気もします。アメリカが原爆をこの程度に感じているというのもよく分ります。

相次ぐテロや北朝鮮など核の脅威が迫っている昨今だと長所、短所とも考えさせられる映画でした。