■≪ワンス・アンド・フォーエバー≫★★★★ 03.01.27
南ベトナムの中央高地「死の谷」を舞台の戦争映画。
≪ブラックホーク・ダウン≫同様、これも見ていて痛い、痛い。
ラッパ兵がラップを少し吹いたところで喉に被弾して死んでしまう。これまでの戦争映画では一応お約束としてラッパ兵は被弾しなかった。考えれば立って吹くんだから危ないわけだ。そうしたタブーなしというわけだ。
血が飛び散りカメラが血で濡れるなんてシーンも2度3度。それもわざとなのか現場のアクションが激しいので自然についたのか分らない感じ。そんなリアルな戦闘シーンが延々続く。
≪プライベート・ライアン≫以来戦場をリアルに描くのは常識化しつつあって、今から戦争映画をつくるときには無視できない流れになってきてる。
≪ブラックホーク・ダウン≫の時はだいぶアメリカ兵が死んだが後の記録だと20人くらいと思ったより少ない。
今回のベトナム戦では、中にも出てくるが死者が多すぎて訃報電報配達が間に合わずタクシーを使ったという実話があるくらいたくさんアメリカ兵が死んだ。それをリアルに描くのだからたまらない。
主人公はメル・ギブソンなんで最後はアメリカ兵が盛り返し、ベトナム兵はコテンパンにやられてしまう。それで右翼的なアメリカ礼賛映画と感じる人も多いようだけど、私はそうは思わなかった。
どうしても娯楽作品だからある程度自国に味方するタッチは残るけど、つぎつぎと殺されていくベトナム兵を見て溜飲がさがるということはない。それもリアルな戦闘シーンがあるからこそだと思う。
今はイラク戦争など、ゲーム感覚で戦争がお茶の間に流れる。人の死が見えない戦争だったりする。こうやってリアルに戦闘シーンが描かれると敵兵が殺されてよかったということにならなくなる。その意味で最近の戦争映画の流れは間違っていないのではないかと思う。
反面、こうも似た感じが続くと食傷気味ではある。≪エイリアン≫以後似たような話が量産されたのとかわらなくなる。