≪笑の大学≫★★★★ 05.05.26

三谷幸喜の脚本で96年に初演されてから、その完成度の高さゆえ映像化は不可能だと言われてきた密室劇の映画化。ほとんどのシーンは部屋の中だけという実験的映画。 監督は、ドラマ「古畑任三郎」「僕の生きる道」などの星護。 主演に『shallweダンス?』などでコメディ・センスも十分な役所広司とSMAPの稲垣吾郎。笑いあり、最後には思わぬ感動が待ちうける人間賛歌。

これだけ有名で、しかも舞台ならではの作品と言われてるものをよくまぁ映画化するよなぁ。たいがいはけなされることになる。

と、誰も思うようで、監督もしぷったそうだけど、脚本の三谷幸喜本人は乗り気だったとか。このあたりが三谷幸喜ってユニークだなと思う。

その甲斐あってというか、それなりに面白くしあがってると思う。舞台を見てないので比べようがないけど。

一応、劇場のある町並とか長い廊下だとか映画ならではのプラスを入れて、それから、部屋の中をカメラくるくる回るあたりも精一杯動いてみましたという風で、工夫が感じられる。

舞台とはまったく違う作品にすることも可能なんだろうけど、そのあたりはフィルムであっても閉所にこだわる三谷さんなのでこれでいいのだろう。

検閲してるはずがいつのまにかその魅力に引き込まれていくというあたりの面白さはやはり映画でもいいですね。それについては役所広司のいかめしさからコミカルなとこまでの幅のある演技がいい味を出してる。中井貴一がすればまた違うキャラになるなと考えたりするのも面白い。

稲垣吾郎もそれに応えるだけの演技ができていたのではないかと思う。
コメディに対する愛情が横溢していてすばらしいのだけど、最後少し涙っぽい感じが強く出てくるあたりはやはりそうなってしまうのかと思ってしまう。

途中検閲しながらもチラッと愛情が顔をのぞかせるというさりげなさで最後もいけなかったものかと思うのだけど。