≪嗤う伊右衛門≫★★★ 05.02.06

有名な『四谷怪談』を人気ミステリー作家・京極夏彦が新たな解釈を加え、哀しく美しいラブ・ストーリーへと昇華させた傑作時代小説を、舞台演出家・蜷川幸雄監督が、唐沢寿明、小雪を主演に迎え映像化。互いに強く愛しながらも引き裂かれてしまう伊右衛門と岩の悲恋を狂気とエロスで彩り描く。


伊右衛門と岩は実は愛しあっていた、エターナルラヴだったという京極さんの新解釈の話の映画化。
お岩の顔の右側が崩れたのは悪病のせいで、人が相手しない面相なのに、伊右衛門は結婚し愛する。それを面白く思わない者が二人を裂いていく。

唐沢寿明と小雪という一流のキャスティングで演出も蜷川幸雄(映画は初めて見るけど)ということで、キチンとした作りになっている。

伊右衛門の身を落とした武士でもキチンとした佇まいや、岩の女性らしさより知性が勝っている低いトーンでの喋り方が印象に残る。

その知性豊かな二人が引き裂かれた愛に対して反発を始めるのだけど、このあたりの気持ちの流れにうまく乗れなかった。なんだか画面の中だけで感情過多になってる。

ワタシとの波長の問題かもしれないけど、こうしたことは日本映画にはよくあることでもある。
最後の修羅場はヘンにグロだったりしてナンダカナーでした。

蜷川幸雄って情感豊かな演出と、ケレン味の人と思う。最後のグロもそうだし、カメラが引いていくと現代になってるラスト、部屋の中央に置かれてる大きい花瓶なんてレイアウトもそうだろ。それが映画空間の中でなんだか寒々しく感じる。